MIRAGE GALLERY | RAIEC
315
archive,category,category-raiec,category-315,woocommerce-no-js,ajax_fade,page_not_loaded,,select-theme-ver-3.8.1,wpb-js-composer js-comp-ver-5.5.2,vc_responsive

Mei House Photography Workshopが終わりました

先日、Mei House Photography Workshopを開催しました。会場となったのは六甲山国際写真祭でも宿泊施設、ワークショップ、BBQ会場になっている六甲山頂の通称Mei Houseです。 RAIECのワークショップは、現代の写真の現実を踏まえて、どうすれば自分の作品をよりよく見せられるのか、写真でほんとうに語りたいものは何か、写真で何を実現しようとしているのか、写真を誰に伝えたいのかという、考えてみればごく当たり前のことに気づきを得てもらうものです。商品やサービスなど、新しいモノ、コトを生み出す時に必要な要素とは何かを考えると、当然誰もが考えるべきことだと思います。ところが、写真家の多くは、回りくどいというか、何か特別なオブラート(言葉や感傷的な雰囲気)に作品を包み込んで、直接的な訴えをしないことがほとんどです。これは表現のスタイルが欧米のそれと異なることも原因ですが、やはり当たり前な訴えをするのに何か足りない要素があるのではないか、と写真そのものに自信がないために回りくどく説明的な言葉が挟み込まれ、結果として観るものに伝わらないことが多いのだと思います。Mei Houseでは、この回りくどさをとりあえず解除して、すっきりとした見え方に転換させることを主眼にワークショップを進めました。 まず、現代写真とは何か、というキーワードでタカザワケンジさんにお話いただきました。現代の日本の若手写真家数人のアイデアに溢れる写真、写真作品、写真の構成について、独特の視点で話していただきました。これは写真が単に写真や写真の羅列で語られているのではなく、時として写真外の要素や写真集や展示の構成でいくらでもパワーを得られるという例として示されました。僕はYouTubeやInstagramが膨大な広告費を動員してユーザーとアーティストの橋渡しをしている現状に対し、どうして「写真」がお金という観点で後塵を拝しているのかや、参加者のもっとも気になるニュースを尋ねた上で、自身の作品作りとそれらのニュースとの間にどれくらいの興味の開きがあるのか質問をぶつけディスカッションを提起してみました。その後、皆の作品をプレゼンしていただき、それぞれの作品について岡原さんや参加者の皆さんで掘り下げて理解するディスカッションを行いました。また、ストーリーテリングの原則を理解していただくために、いくつかのキーワードを使用して短編小説を書いていただきました。 2日目には70−100枚程度の写真をテーブルにならべ、岡原さんと僕と参加者とで編集作業を行いました。編集には、前日に作品から読み取ったキーワードを用い、ポートフォリオレビューに応募する程度の20枚程度に絞り込み、同時にもっとも適切な言葉を用いてステートメントを制作しました。 最終日には小説の朗読会を行いましたが、固定されたキーワードから生まれてくる小説が似通うことを学び、それゆえに伝えたい物語に含まれるべき言葉も強くブレない言葉で綴る方が物語が伝わりやすいということを学んでいただきました。 2泊3日という短い時間でしたが、おそらく参加者のみなさんは多くのことを学び、作品が実感として変化したことを理解されたと思います。RAIECでは東京ワークショップを3月末から、神戸では4月期のミドルクラス、マスタークラスの受講生を募集しています。奮ってご参加ください。...

2月 メイハウスワークショップ参加者募集中

RAIECでは2月下旬、表題のMei House Photography Workshopを開催します。 このワークショップでは、ビジュアルストーリーテリングの手法を学び、グループワークを中心に、自分の写真が他者からどのように見えているのか、 自分の意図が相手に明確に伝わっているのかを明らかにすることを目的としています。 二泊三日の濃密な時間をあなたと共有できればと思います。 Mei House Photography Workshop 開催地:神戸市六甲山 六甲サロン Mei House(愛称) 開催期間:2018年2月23日(金) - 25日(日) 講師:岡原功祐 / タカザワケンジ / 杉山 武毅   内容:グループワーク①作品の言語的分解 グループワーク②コミュニケーションによる写真編集 アーティストプレゼンテーション など *詳細は下記スケジュールをご確認ください   参加費:65,000円 参加費に含まれるもの 宿泊費 (2泊23日24日) 食費(夕食・朝食・昼食・夕食・朝食) 交通費(阪急六甲駅タクシー往復) お支払い:銀行振込 本ワークショップ参加に対し、資金面での問題がある方はあらかじめご相談ください 分割でのお支払い等対応可能です 定員:15名 (最少催行人数8名) 申し込み方法:info@miragegallery.jp にメール タイトルを「メイハウスワークショップ参加希望」としてください 食事アレルギーのある方はお知らせください スケジュール 2月23日(金) 午後2時  阪急六甲駅北側集合 午後3時半までにMei Houseチェックイン 午後3時半 オリエンテーション 午後4時  講義「現代写真に求められるもの」タカザワケンジ 午後6時  グループワーク説明 杉山 午後6時半 グループワーク「作品の言語的分解」 午後8時  夕食 午後10時  ナイトセッション 2月24日(土) 午前8時  朝食 午前9時  講義「作品をコンセプト化するために必要なこと」岡原功祐 午前10時 アーティストプレゼンテーション 1st 午後12時 昼食 午後1時 講義「写真をめぐる最近の動向」杉山 午後2時  グループワーク 「コミュニケーションによる写真編集」 午後7時  夕食 午後9時半 ナイトセッション フリートーク 2月25日(日) 午前8時 朝食 午前9時 モーニングディスカッション「写真家の悩みを共有する」 午前9時半 アーティストプレゼンテーション 2nd 講評 午前11時 参加者からの振り返り・まとめメッセージ 午前11時半 チェックアウト 午後2時 ギャラリー再集合(希望者のみ) 「ギャラリー出版社、写真フェアなどとの付き合い方」 杉山 *講師・スケジュールは予告なく変更となる可能性があります 問い合わせ先 info@miragegallery.jp 078-335-6510 参加特典 2018年六甲山国際写真祭の事前審査料を割引します(¥6000→¥5000) 準備物 作品データ100イメージ程度 事前にメールで送ってください プリント2Lサイズ40枚程度 アーティストプレゼンテーションがありますので各自準備しておいてください 宿泊施設にはアメニティ・タオル等ございませんので、各自持参ください その他 食事アレルギー等がある方はお申し込み時にお知らせください 宿泊は基本2-4名の相部屋となります。 スケジュールの都合上、2日目以降の参加をご希望の方も別途ご相談ください...

六甲山国際写真祭2017フォロアップミーティング

12月3日神戸からはじまり、12月9日東京、12月10日札幌と六甲山国際写真祭2017に参加された写真を対象にポートフォリオレビューのフォローアップミーティングを開催しました。参加された皆さま、大変お疲れ様でした。 フォローアップミーティングでは、それぞれの成果について確認するとともに、成果がなかなか得られない写真家について、その理由について分析していきました。今年はオーストラリアが招待国であり、そこから数名の写真家がオーストラリアの有力写真祭に招待されるなど、着実に成果を上げた写真家もいた一方、なかなか成果につながらず苦悩する写真家の姿も見られます。 写真は、その限定されたアクティビティーによりそこに参加する写真家の数の割にマネタイズや機会創出という意味において苦しい状況が続いています。写真祭やイベントは、国内に限らずどこも資金不足が顕著ですし、写真作家の活動は展覧会や写真集出版、写真賞応募やワークショップや写真祭のポートフォリオレビュー参加という限られた場を使い国内海外に拠点を求めるしか活動を拡張できず、他のアートに比べても狭い活動範囲しか与えられません。一般社会が写真作品に触れる機会は展覧会やアートフェアなどの活動に限られ、一般社会がアーティストを様々にサポートするような仕組みは描けていないのが実情です。当然、写真を使ってお金を得ることは難しく、商業写真や本業と両立している作家を除けばほとんどの写真家は全く写真の作品制作から収益を得られないでいます。多くの写真家は自分が写真家を名乗りながら、写真は売れないものと決め込んで諦めムードもあるようにも思えます。それにも増して、YouTubeやInstagramといったネットワーク時代の新しいメディアが巨額の広告費を背景にものすごい勢いで興隆していて、豊かなエンターテインメント性を武器にYouTuberやInstagramerといった新しいアーティスト像を確実に構造しています。カメラ産業もiPhoneなどの新しい手軽なツールにシェアを奪われていて、アーティスト支援やアートのイベントから次々に撤退していくと聞きます。写真世界はどこか取り残された町の裏通りのような寂しい状況に見えるのです。新たな写真のイベントを立ち上げる動きもあると聞きますが、相変わらず大物アーティスト依存であったり、実情に合わない地域おこしや目的意識の低いイベントが乱立するようではますます一般市民からかけ離れた、閉じて収斂する構造を後押しするようなものです。 そんな中、フォローアップミーティングでは写真のプロジェクトを結果につなげていくために必要なものは何かについて、参加者たちと議論をしてきました。今回は写真プロジェクトを細胞にみたて、コア(本来はNucleus)、エピトープ、装置(細胞質)、出力(どんな細胞か)という4つのキーワードで話してみました。写真作品にはその中核にコアとなるべきテーマやストーリーがあります。また外界に食指を伸ばすエピトープ、そして全体にまたがる装置があり、最終的な出力をどうするかということが求められます。そのテーマやストーリーは小さい限定されたものでも構いませんが、小さいと多くのオーディエンスには届きません。大きいからいいということでは決してありませんが、大きい方が影響力やインパクトにつながります。また、その伝え方としてのエピトープがたくさん発現している方がより多くのオーディエンスにめぐり合えます。特定のオーディエンスに限定した見え方をするのか、より大きな社会に向けて発信されているのかは、何らか細胞壁から突き出た突起がオーディエンスの好みの大きさや形になっているかが重要です。現代の時代に合わせた大きな絵が描ける欧米のアーティストたちに比べて国内写真家の多くはコアが小さくエピトープが見えない作品があります。また優れた先人たちのイメージに類似した作品を制作する作家もいますが、多くの場合それは競争率の高い場にチャンスを求めることになるため成功率はあまり期待できないと思われます。Review Santa FeやPhoto Lucidaなどに選ばれている写真家を眺めていくと、最近の主要なテーマは家族、コミュニティー、人権、貧困、ジェンダー、紛争、地域や歴史の再考、新しい表現といったものが多く、欧米の作家たちはその傾向から確実に結果が得られるようなテーマを選び、誰もが理解できるような絵作りをしてオーディエンスに訴えてきます。それを考えると、思いつきや手探りのコアや装置をあてて作品を作ることがいかにパフォーマンスが悪いか、誰にでもわかると思います。 ただ、どんな小さなコアであっても取り掛かった仕事を納得がいくまで追求することができる日本人写真家はある意味素晴らしいと思います。世界とは、そういった小さなコアを積み重ねてできる集合知のようなものだし、小さなコアが抜け落ち目標を達成するためだけに大きなものばかりを追求する世界もまた無意味とも言えます。時間とお金をつぎ込んでも、結局プロジェクトとしてどこかに売れて行かない限り報われないことには変わりはありません。 コアの大きさや装置の新しさや強さ、最終的な作品出力の質を武器に、機会を与えてくれるポートフォリオレビューなどのイベントで機会を得ることが可能なことは六甲山国際写真祭のこれまでの成果をみていると明らかです。写真に携わるアーティストにとって厳しい状況には変わりはないでしょうが、フォローアップミーティングで話した写真の厳しい状況を踏まえて、これまで作って来た作品を磨き、新しい作品つくりに邁進していっていただきたいと思います。YouTubeやInstagramにはない写真のストイックさは、弱点ばかりではありません。 札幌では第2部から参加された何名かの簡単なレビューを行いましたが、ユニークな作品を作っている作家や上質の絵作りのできる写真家と会うことができました。神戸、東京と札幌と駆け回った今回のフォローアップでしたが、写真で何ができるのか、というテーマで新しいエンターテインメント性のある仕掛けなどのヒントを得られたのも有意義でした。    ...

Review Santa Fe 2017で感じたこと

10月25日から30日にかけてアメリカを訪問しました。 毎年恒例になっているReview Santa Feに参加するためですが、今年もいろいろと収穫がありました。 いちばんの収穫は多くの優れた写真家に会えたこと、そして今回僕としては5回目の参加となるわけですが、いろいろな人との繋がりがしっかりと動き始めていて目に見える成果が生まれつつあるというところだろうと思います。写真家については、皆六甲山国際写真祭のことをよく研究していました。そのぶん売り込みも激しいものを感じましたが、Mirage Gallery企画、メインゲスト、ゲスト、ポートフォリオレビューなどに誘える僕が作っている名簿やリストがさらに分厚くなったことが何よりの成果です。また、Sam Abellのディナーショーに出たことは忘れ得ぬ思い出になりました。これについては一つ前の記事に詳しいです。 今年のレビューの中身についてはまた機会を捉えていろいろ書けるといいなと思います。時代は相変わらずパーソナルストーリーが中心にあり、しかし幾重にも社会的なレイヤーが張り巡らされていることも、コンセプチュアルな手法が取り入れられていることもあります。こういうのを見ていると、ああ、やはり国内で見かける多くの写真家のプロジェクトはまだまだ弱いなあ、と感じることがあります。また、新しい種類のプリントメソッドや出力形態を模索している優れた表現も数多くありました。これらは僕が主催する写真表現コミュニケーションワークショップのミドル・マスタークラスですぐに教材にできることばかりですので、いずれ日本の皆さんにも紹介できるのではないかと思います。 日本人参加者も六甲山国際写真祭から繋がって参加している写真家もいましたが、半数は独自に道を切り開いている人たちでした。Review Santa Feで初めて日本人アーティストのレビューをしました。海外に拠点を置く写真家でしたが、素晴らしい作品でした。残念ながら今年はそのほかのみなさんとお話しする機会はあまりありませんでしたが、レビュワー周りからの情報によると幾人かは今後の活躍が期待できそうです。クライドファンディングで旅費などの参加資金を集めて参加した人、通訳やマネージメントも外部に委ねて国内では活動は一切せず、海外戦略のみに絞った活動をしている人など、賛否はいろいろ耳にしていますが日本人にも戦略が生まれていることがうかがい知れました。気になったのは、日本人の写真家達がパーティーやディナーショーにあまり参加していなかったことです。コストも高いし通訳を入れないと話せない言葉の壁は如何ともし難いのですが、こういう交流で繋がるところからチャンスが広がることを考えると勿体無いことだと思いました。カクテルパーティーで「日本人たちはどこ?探しているんだけど。」とはあるレビュワーの言葉です。通訳抜きでもいいからカクテルパーティーでかっこよく決めて欲しかった、というのが素直な感想です。 Review Santa Feに僕が訪れたのは今年が5回目、彼らが六甲山国際写真祭を通じて日本の写真コミュニティーに参画するようになってからも5年程度が経過しました。そして、主催者レベルでは相互にその目的は果たせているという認識でいますし、もっと関わりを深めたいと考えているようです。六甲山国際写真祭を称して姉妹フェスティバルと公言するLaura PressleyさんはじめとするSanta Fe側の主要なメンバーたちは、今年六甲山国際写真祭にレビュワーとして招いたCORTONA ON THE MOVE写真祭のAntonio Carloni氏を早速レビュワーで招くなど、Small festivalの可能性をネットワークでつなぐことの重要性を認識しています。そしてその中心に六甲山国際写真祭がいるべきだ、と話します。来年六甲山国際写真祭のゲストキュレーターをつとめるAngkor Photo Festival、相互に強い関係性を築いてきたKuala Lumpur International Photo Awardも含めていくとこの構図はとても意味があることだと感じられます。 そのほかには、来年六甲山国際写真祭で始める写真集賞に招く幾人かの審査員を決めてきました。おそらくダミーブックアワードになると思いますが、日本でのダミーブックアワードの新設は受け入れらるとの認識を強くしました。 駆け足で伝えてきたReview Santa Feのレポートですが、来年以降も六甲山国際写真祭やワークショップを足がかりに多くの写真家が世界に羽ばたいていくことを願っています。12月23日に開催を予定している次次回展のMirage One 2017グループ展のアーティストトークで、Review Santa Feの詳しい内容について話すことにしています。どうぞよろしくお願いいたします。 写真は、左からAntonio氏(CORTONA ON THE MOVE)、Sarah Leen氏(National Geographic)、Amber Terranovaさん。  ...

Mt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVAL 2017始まります

Mt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVAL 2017が8月19日から始まります。 Mirage Galleryでは、六甲山国際写真祭2017のメインゲスト写真展会場としてアメリカ・シカゴを拠点に活動するMegan E. DohertyのBack of the Yardsを展示します。この写真展は、アメリカの中東部の大都市シカゴの南部、西部に広がるギャングの多く存在する地域とそこに隣接するコミュニティーを取り上げたシリーズで、4年間にわたってこの地域に住む一人の白人に焦点を当てています。銃による殺人事件が多発するこの地域も、内包するコミュニティにはまともな住民も多く住んでおり、いろいろな形で問題が起こります。その間に介在するのがジム・フォガーティーという人物です。 Meganの写真はドキュメンタリー写真の手法をとりながら、地域社会の苦悩や祈りを詩的に描きます。ストーリーテリングの手法の中心にいるのがジムさんなのですが、彼自身がどういう人物かを描くために、彼を取り巻く人々、そしてそれらの人々の祈りを丁寧に取材しているところが高く評価されています。 8月27日(日)午前10時からC.A.P.芸術と計画会議5階講堂にてMeganのトークショーが開催されます。参加費¥1,000です。ぜひご参加ください。 なお、Mt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVALのプログラムのなかでこの写真展のみ9月3日まで開催しています。また、作品の購入も可能となっています。 Mt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVALは他に2会場にて展覧会やイベントを開催する予定です。多くの皆様のご参加を期待しています。...